はじめての妊婦記録

30代、第一子妊娠中。初めてのマタニティ生活の記録。

入院2日目、術後

手術の1時間前に、筋肉注射による麻酔をした。

初めての筋肉注射。

痛いとは聞いていたが、痛い。

針を刺す時と言うより、麻酔を入れる時が痛い。

よく効くのか、入れてる側から

じわーっと腕に変な感覚がある。

1週間たっても、ピンポイントで痛みがあるという

人がいるくらい、痛みが残ることが

あるそうだ。

よーく、刺した箇所を揉んでくれた。

(それでも、青タンのような痛みがまだある。

 打ってから30時間と少したったいまでも)

夫がきた。

手術前に会えるのは、嬉しい。

何を話したかは、覚えていない。

心配そうな顔は覚えている。

あと、よろしくお願いしますと

綺麗なお辞儀をしていたな。

手術室へは、歩いて行くので

変な感じだった。

手術台が大きく、まぶしく、

ドキドキしたが、

思ったより緊張はしなかった。

スッポンポンにされ、

スッポンポンのまま手術台の上に寝た。

いよいよ、腰への注射。

こわかったが、これも思ったほど痛くなかった。

痛いけども。

何かを注入され、最後にバンっと何かが

入った途端、

両足全体が、生温かいものに包まれる感じがした。

先生が、氷か何か冷たいものを腕と足やお腹にあてる。

足は、カサカサの肌触り、腕は冷たい何か

と感触が違った。

お腹は、腕と同じ感覚が続いたが

少しすると、冷たさがなくなった。

不思議な体験だった。

いよいよ始まる。

の前に、急に実習生の見学は大丈夫かと聞かれた。

いいですよと言うと、

バタバタとしていた。

だれかが、「優しい」とつぶやいた。

あれ、断る人が多いのかな?

目隠しをされていたし、

麻酔のせいか終始眠くて、

実習生がいつ何人来たのか全然わからなかった。

いよいよ始まった。

先生が、

「今めちゃくちゃ痛いことしてるけど痛い?」

って言ったが、

もちろん痛くないし、

そもそもなんかしてたのかくらい感覚がなかった。

少しすると、ガタガタと手術台が揺れ、

アトラクションのような感じだった。

あれは、何をしていたのだろうか。

つぎに、バキュームなようなもので

お腹が引っ張られる感覚があった。

吸引して出すのか?

と思っていると、もうすぐ出るよとのこと。

出す時、お腹を押すと聞いてはいた。

イラストでは、拳でお腹を押していたので、

そのつもりだったが、

そんなものではなかった。

「ウッ」と声が出るくらい、みぞおちを推すではないか。

もちろん痛くはないが、とても驚いた。

取り出された感覚はあんまり覚えていない。

分からなかったのか、緊張で覚えていないのか。

「出ましたよー」の声のあと、

1,2秒してから、

恐竜のような「オギャー」とは違う、

元気な泣き声がした。

この1,2秒がとても長く感じられた。

声が聞こえた瞬間、泣けた。

少しすると、少し赤ちゃんを見せてくれた。

足を触った。

これが胎動の正体かーと

不思議な気持ちになる。

そのあとは、麻酔のせいで

まどろんで、全然覚えていない。

ベットに移され、

寝たまま保育器に入ってる我が子と

ガラス越しに対面した。

しかし、これもあんまり記憶にない。

何か言っていたが、

何を自分が言っていたのか覚えていない。

そのあと、回復室というところに移り、

夫と話す時間をとってくれた。

しかし、なんせ眠い。

話してる最中に何度も寝落ちした。

夫がボイスメモを撮ってくれていた。

ありがたい。

なんも覚えてないので、

とてもいい思い出だ。

まどろんだ中で、夫と別れ、

眠った。

麻酔のせいか、顔が痒くて仕方なかった。

起きては寝てを繰り返して、

すごい寝たと思っては、

10分しかたっておらず、

そんなことを朝まで繰り返した。

とても長い夜だった。

目は覚めるが、すぐ目を開けられないほどの眠気に

襲われ、の繰り返しだった。