はじめての妊婦記録

30代、第一子妊娠中。初めてのマタニティ生活の記録。

お別れ

愛犬が昨夜、息をひきとった。

 

2週間前に急に、ごはんをあまり食べなくなり

どんどん痩せていった。

大好きな散歩も次の日から、もう行けなくなった。

腫瘍がかなり悪化していた。

 

しかし、1週間くらい前に腫瘍が少しよくなり、

食欲も出てきて、少し元気が戻っていった。

 

チワワとダックスフンドのミックス犬のチワックス

だったので、小型犬だったこともあるのか

食べなくなってからの衰えと

少し食べてからの回復が早いように感じた。

 

3日目くらい前からまた、食欲が落ちてしまった。

せっかくすこし戻りかけていた元気も

あっという間になくなってしまった。

以前より、さらに痩せてしまったように感じた。

 

食べることは、頑なにしなかったが

水はずいぶん、がぶがぶ飲んでいた。

好きだった牛乳も飲まなくなった。

 

 

昨日は、朝から顔が、元気がなかった。

食べなくなって3日目なので、力が出ないのだろう。

舌をぺろぺろすると、

喉が渇いたのかと思い、

起こすと、やはり水はがぶがぶ飲んだ。

でも、相変わらず水以外は口にしない。

 

以前食べなくなったときに、

アイスなら少し舐めたので、

口元にもっていくと、はじめは口を開けなかったが、

少しするとぺろぺろ舐めた。

少し顔に元気が戻ったように感じた。

トイレにいく足取りも少しよかった。

なぜか、遠回りして行ったくらいだ。

 

トイレもおしっこもしっかりしていたし、

うんちも量は少ないがでた。

うんちは、もう踏ん張って自分で出し切る力がないので

押し出すサポートはする必要があったが。

 

1時間に一回くらい水を飲ませたり、

トイレに行かせていた。

 

なんとなく、体温が低い気がして

さすったりなでたり、

タオルをかけたりもした。

 

以前は適温になるように自分で色んな態勢や場所で

寝ていたり、過ごしていたが

ここ2週間前くらいは、動く元気がないので

寝かせたらその態勢のままのことも多く、

寒くないか暑くないか、調整が気がかりであった。

 

様子がおかしくなったのは、午後のことだ。

トイレに連れていくと、おしっこをした。

いつもおしっこが終わると、自分でヨタヨタしながらも

寝床に帰っていくのだが、

昨日は、なぜかトイレシートの周りをまわっていた。

左に力が入らないようにも見え、

左に曲がってしまうから周ってしまうようにもみえた。

ボケてしまったのかとも思った。

 

力がなく、全然歩けなくなっていた。

 

少しして、水を飲ませるために起こして

立たせようとすると

もう一人で立てなくなっていた。

腰を支えてあげると、

水を飲むのだが、

首がグラグラして前に落ちていってしまい、

鼻が水について「ふがふが」いって、

全然水が飲めなくなっていた。

でも、それでも水を飲もうとしていた。

 

様子からして、今夜がやまかなと薄々感じていた。

 

しかし、ネットなどを見ると、

亡くなる前は水を一切飲まなくなると

何度か見たことがあったので、

「水をこんだけ飲もうとしているから」と

淡い期待もあった。

 

夜9時過ぎに様子をみると、お腹が上下していた。

最近は、そうして生きている確認することが習慣になっていた。

家族全員そうだった。

 

そして、緊張もしていた。

朝起きた時、ドキドキしながら顔を見に行った。

夜中に目が覚めた時に、不安で眠れないこともあった。

確かめるのが怖くて、見に行けなかった。

 

10時過ぎに、1階からお父さんがお母さんを呼んだ。

嫌な予感があった。

きっとそうだろうと内心は思っていた。

 

1階に降りると、お父さんが号泣していた。

 

愛犬の心臓が止まっていた。

身体が、ピクリとも動かない。

触ると、少しぬくもりがあったが

最近感じていた、体温が低いように感じた。

 

ほんの1時間前までは生きていたのに。

お母さんはほんの15分くらい前に、

お腹が上下していたのをみたようだった。

 

お父さんは横で寝ていたので、

誰も息をひきとる瞬間はみれなかったが、

家族全員が家にいるときだったので

本当によかった。

 

お父さんは特に溺愛していたので、泣くばかりで、

お母さんは泣きながらも身体を綺麗にしてくれて、

わたしは、今後の流れを調べたりした。

 

今後の流れを調べてなかったので、分からず、

夜間の救急の病院に何件か電話してみたが

どこも繋がらなかった。

急患ではなかったから、よかったが

そんなことがあってよいのだろうか。。。

 

 

ネットで、近くにペットの火葬場があることを知った。

そこに、亡くなってからの流れなども書いてあり

大変助かった。

 

とりあえず、いつも寝ていたクッションに寝かせ、

ドライアイスはないので、

家に大量にあった保冷材を一緒に置いて箱に入れた。

顔は見えるようにタオルをかぶせ、

とりあえず朝までは、大丈夫なようにできた。

 

寝たいのに、全く眠れなかった。

夜中の3時くらいまで目を閉じれば、

涙が止まらず過ごした。

 

悲しすぎてどうなってしまうのかと思ったが、

亡くなってすぐに夫にラインし、

その後もずっと付き合ってくれたこともあり、

話しているうちにどんどん落ち着いていった。

内に溜めるより、言葉にするとつらいけど、悲しいけど、

外に出した方が頭が整理できるのだなと実感した。

悲しみが半分とは、こういうことだ。

その分、夫に悲しみを与えてしまったのだが。

 

そして、いつのまにか、寝てしまったようだが、

起きたらまだ5時だった。

 

寝れないで起きたら、

他の家族もすぐに全員起きた。

やはり、みんな寝れなかったらしい。

 

早朝、火葬場に連絡すると、

今日の午前中なら空いているとのこと。

9時に予約した。

個別火葬か、合同火葬か、棺にいれるか、

骨を拾うのはスタッフか、家族でか、

を選べ、

納骨は、共同墓地、個別墓地、期限付きの納骨堂など

色々選べた。

 

昨日の今日で、お金の話をしていて、

昨日とは打って変わり、冷静な自分に驚いた。

 

個別火葬にしてもらい、

家族で納骨しようと決めた。

5kg以下で、26,000円とのことだった。

 

火葬場に着くと、台に花が少し置いてあり、

愛犬と、家の庭に咲いていた花と、好きだった食べ物を

一緒に乗せてもらった。

そして、最後のお別れ。

 

昨日亡くなってばかりから、触れてなかったが、

最後に触った愛犬は人形のように固かった。

毛並みの感触は同じだったので、変な感じだった。

 

火葬場に入り、スイッチが入れられる瞬間は、

とても辛かった。

亡くなったときと同じくらい辛い瞬間だった。

 

納骨まで、1時間と少しかかるとのことだったので、

一度家に帰った。

行きも帰りも、昔はなしに花をさかせた。

 

納骨は、わたしは本当はしたくなかった。

スタッフにお願いし、骨壺を受け取るだけでよかった。

なんだか、また辛くなる気がしたからである。

 

しかし父が、自分たちでやってあげようと言った。

 

火葬がおわり、火葬場に行くと、

それは綺麗に骨が並べられていた。

火葬した台とは違うので、火葬後、並べてくれたようだ。

骨の説明もしてくれた。

写真におさめたいくらい、小さい骨まできれいに並べてくれてあり、

自分たちで納骨してよかったと心底思った。

 

最初だけ、2人で一つの骨をもって、骨壺にいれ、

その後は黙々と骨を拾った。

指の骨やツメ、しっぽの先などめちゃくちゃ小さい骨が多かった。

最後に、頭を入れてもらい、

骨壺をとじ、袋に入れてもらい、

自宅に戻ってきた。

 

骨になってから、また心の整理ができたように感じた。

少し殺風景になった部屋をみても、

なんだかずいぶん遠くのように感じる。

 

今日の午前中に、火葬したとは到底思えない。

 

 

愛犬がきてから、約12年。

来る前と来た後で、同じ家族とは思えないくらい

わが家は変わった。

本当に心の底から、感謝している。

別れは、覚悟も分かってもいたとは言え、

かなりツライものだったが、

後悔は全くしていない。

 

もっと長生きしてほしかったが、

闘病が終わり、安堵もしている。

 

まるで、里帰りを待ってくれていたようなタイミング。

赤ちゃんもみてほしかったが、

最後すぐそばにいさせてくれただけで充分。

家族全員が家にいるタイミングも、

家族孝行だなーと思った。

 

 

辛く悲しい2日間がおわる。

 

 

f:id:sekimo0820:20200922213035j:plain